技術提携を結んだ青梅鋳造様の指導のもと、特許材質(高強度球状黒鉛鋳鉄H-FCD800)の製造に成功しました!
4つのテスト結果とJISのFCD800-2の規格値とを比較しましても、下記のように十分規格を満たす結果となりました。
またこの材質は、高強度という特徴だけでなく、下記のような特徴も持っています。
~ 記 ~
【材質規格とテスト結果】
鋳鉄の種類 |
引張強さ(N/?) |
耐力(N/?) |
伸び(%) |
硬さ(HB) |
JIS規格 FCD800-2 |
800以上 |
480以上 |
2以上 |
200~330 |
テスト結果の平均 H-FCD800 |
904 |
590 |
2.5 |
326 |
【 主 な 特 徴 】
特徴1 高硬度状態で切削加工が可能。
小径穴タップ加工や歯切り加工で、切削性を確認いただけます。切削性に優れているため鋳鋼品やオーステンパダクタイル(ADI)からのコストダウンが可能です。
特徴2 水素脆化を抑制します。
水素脆化(すいそぜいか)とは、鋳鉄中に吸収された水素により鋳鉄の強度(強度とじん性)が低下する現象。弊社鋳鉄がこれを抑制するのはCuが黒鉛周辺に偏析する為と考えられています。
特徴3 耐磨耗に優れている。
同硬度の鋳鋼と比較して耐磨耗に優れているのは、潤滑油とカーボンが馴染むためと考えられます。
特徴4 減衰能において、鋼に比べ大きな優位性を発揮。
減衰性に優れているのは鋳鉄特有の性質で、カーボンによる影響と思われます。
以上
鋳鋼品やオーステンパダクタイル(ADI)や鍛造品などの代替品として、また新たな開発用途として、ぜひご検討をお願いいたします。
お気軽にお問合せいただけたら幸いです。
記 高橋健太郎